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太陽光投資で、利益を大きくするために有効な手段の1つが、発電効率を良くすることです。
発電効率を良くすれば、発電量や売電収入が増え、利益額の増加につながります。
発電効率を良くするうえでは、いくつかの方法があり、これらを組み合わせて行うのが効果的です。
今回は、太陽光投資で発電効率の最大化のためにすべきことについて、説明していきます。
目次
発電効率(変換効率)とは、発電したエネルギーのうち、電気に変換される割合を指します。
太陽光も含めた各種発電方法では、発電したエネルギーが、全て電気に変換されるわけではありません。
太陽光発電の場合、発電システムの電気抵抗や、パネルの反射などが原因で、必ずロスが生じます。
太陽光発電の発電効率は、最大でも20%程度となっています。
太陽光投資では、設備や環境によって、発電効率が上がることも、下がることもあります。
発電効率を上げるためにするべきことは、主に以下の4つです。
ここでは、それぞれの内容について、説明していきましょう。
発電効率を上げるうえでは、「変換効率」の高いパネルを選ぶのが有効です。
変換効率には、以下2つの指標があります。
「モジュール」とは、太陽光パネルのこと。
「セル」は、モジュールの最小単位で、複数のセルが集まって、1枚のモジュールになっています。
「モジュール変換効率」は、そのままパネルの変換効率を意味するので、パネルを選ぶ際には、こちらの数値を参考にしましょう。
パネルの製品紹介ページには、そのパネルのモジュール変換効率が記載されています。
変換効率の高いもので約20%となっているので、できるだけ数値の高いパネルを選ぶといいでしょう。
気温の低い地域以外で太陽光投資を行う場合、高温でも発電効率の落ちないパネルの利用を検討しましょう。
太陽光パネルには、以下の種類があります。
画像出典:NEDO「再生可能エネルギー技術白書」
このなかでも、変換効率が高いのは「単結晶のシリコン系」ですが、シリコン系のパネルは、高温に弱い点がデメリットです。
基本的に、パネルの製品紹介に記載された変換効率は、パネルの表面温度が25度の場合における数値です。
シリコン系のパネルでは、温度が25度以上になると、上がったぶんだけ、変換効率は低下してしまいます。
そのため、気温の低い地域を除いて、太陽光投資を行う場合は、高温でも発電効率が落ちないパネルを選ぶのがおすすめです。
メーカーによっては、高温耐性と高い変換効率を兼ね備えているパネルも、販売されています。
例えば、「ヘテロ接合型太陽光電池」の「HIT」は、熱に強いシリコンを使っているため、気温の高い時期でも発電効率の低下を防げます。
太陽光発電で、最も発電効率が高くなる条件は、以下の2点です。
ただし、パネルの角度については、傾斜が急であるほど、敷地面積が必要になります。
この理由は、太陽光発電所の敷地内では、一つひとつの「アレイ」の間にスペースが必要で、パネルの角度が急なほど、このスペースを広く取る必要があるからです。
アレイとは、1つの架台に複数枚のパネルを並ぶて、ひとかたまりにしたものです。
パネルを傾けて設置する必要がある以上、各アレイを隙間なく敷き詰めてしまうと、高所のアレイの影がすぐ後ろのアレイにかかってしまい、その部分は発電ができなくなってしまいます。
角度が急なほど、アレイは高くなり、影も大きくなるため、30度前後にすると、それだけ敷地面積が必要になります。
敷地が広ければ問題はないかもしれませんが、そうでない場合は、パネルの枚数を少なくしなければなりません。
そのため、最近では、パネルの傾斜角度を10度程度にするケースも多くなっています。
この場合、パネルの傾斜角度が30度の場合に比べて、発電効率は悪くなりますが、アレイが低くなるぶん、より多くのパネルを設置できます。
発電効率を追い求めるあまり、パネルの設置枚数を少なくして、発電量が少なくなってしまっては、本末転倒です。
そのため、傾斜角度については、パネルの設置枚数も考慮したうえで、施工業者に相談するなどして決めるようにしましょう。
太陽光投資を行ううえでは、周囲に背の高い木や建造物がない土地を選ぶことが重要です。
周囲にこうした障害物があると、パネルに影ができてしまい、発電量が減少してしまいます。
そればかりか、影ができた部分は電気抵抗となって発熱し、故障や発火につながるほか、最悪の場合は火災が起きてしまうリスクもあります。
そのため、発電所を設置する土地を選ぶ際や、発電所が設置済みの物件を購入する際には、必ず現地を下見するようにしましょう。
太陽光パネルは、経年劣化により、発電効率がだんだん低下していきます。
経年劣化は避けられませんが、定期的にメンテナンスを行うことで、設備の状態を維持して、劣化速度を遅らせることは可能です。
また、定期的にメンテナンスを行えば、パネルに問題が起きたときも、すぐに気づいて対処できるため、発電ロスを防げます。
反対に、メンテナンスを長期間にわたって怠れば、その間ずっと、発電量が大きく下がってしまうのです。
FIT法の改正により、現在では、太陽光発電所のメンテナンスが義務付けられています。
しかし、点検頻度の目安は4年に1回と少なく、経年劣化を抑えるには不十分です。
そのため、経年劣化や長期間の発電ロスを防ぐためにも、メンテナンスは高頻度で行うようにしましょう。
太陽光投資で、発電効率を最大化させるうえでは、パネルの選定や設置状況が重要になってきます。
基本的に、発電所の設置後に発電効率を上げるのは難しいため、最初から発電効率が良くなるように設計してもらうか、発電効率の良い物件を選んで購入するようにしましょう。
また発電効率を重視しすぎて、土地の広さや値段を忘れてはいけません。
バランスよく設計することが鍵となります。
お気軽にお問い合わせください。
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