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太陽光発電設備の中古物件のメリットとデメリットを徹底比較

更新日:2021.10.26

中古市場

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太陽光発電設備の導入にあたって、大きな課題となるのが莫大な導入コストです。
発電規模が大きくなればなるほど広大な土地が必要とされ、導入にかかるコストも極めて高額です。

なかには、想定よりも高額な導入コストが必要とされることから、太陽光発電設備の導入そのものを諦めてしまうケースも少なくありません。

しかし、そのような課題を解決するためのひとつの方法として、太陽光発電設備の中古物件を購入するという選択肢もあります。
今回の記事では、太陽光発電設備の中古物件を購入するメリットとデメリットを比較しながら、物件選びにおける注意点もあわせて紹介します。

太陽光発電設備の中古物件のメリット

太陽光発電設備の中古物件を選ぶメリットとして挙げられるのは、主に以下の4点です。

太陽光投資の失敗を回避できる

もっとも大きなメリットは、購入した発電所が上手く発電しないなどの失敗が少ないが挙げられるでしょう。
太陽光発電設備を導入するために、新たに土地を購入したり、機器類を調達し工事をしてもらったりすると、数千万円規模のコストがかかります。

そんな大きな金額の案件において、新規案件の場合土地購入や機器調達の際に、なにかしらのトラブルに遭ってしまったりするリスクが軽減できます。
トラブルが起こって予定より発電できないケースや予算が余計にかかってしまったなどは太陽光業者の間では度々耳にする事です。

中古物件によっては、設備の一部が老朽化し修理をしなければならないことも考えられますが、さまざまな失敗にかかるコストを考えると安く抑えられるでしょう。

稼働開始までの期間を短縮できる

太陽光発電設備を新規で導入する場合、土地の取得手続きや設置業者の選定、必要な機器一式の購入、工事までが必要となり、申し込みから稼働開始まで数ヶ月以上の期間を要するケースが一般的です。

一方で、設備が正常に稼働できており、特に修理やメンテナンスの必要がない中古物件では、決済や名義変更といった一連の手続きが完了すれば自分の名義で即売電できます。

新規で設備を導入するとなると、導入費用を支払ってから実際に売電収入を得られるようになるまで時間を要しますが、中古物件であればその期間を大幅に短縮でき、キャッシュフローの面でもメリットがあるといえるでしょう。

投資効果の予測が簡単

新規で太陽光発電設備を導入するとなると、立地や太陽光パネルを設置する位置によってどの程度の発電量が確保できるのかシミュレーションしなければなりません。
しかし、あくまでもシミュレーションである以上、確実に発電量が確保できるかは分かりません。

そのため、投資効果が見込めると予想し太陽光発電を導入したものの、実際に稼働してみると十分な収益を得られなかったというケースも十分ありえるのです。
これに対し中古物件の場合には、それまでどのような運用実績を重ねてきたのかがデータとして残っており、客観的に判断することが可能です。

売電価格が高い

投資型太陽光発電として運用する場合、固定価格買取制度(FIT制度)のもと、20年間にわたって固定の売電価格が設定されています。
しかし、固定価格買取制度における売電価格は年々減少しており、たとえば平成24年度の10kW以上の買取価格は40円でしたが、令和2年度は13円となっています。

中古物件の場合、太陽光発電設備が運用開始された年が基準となるため、当時の買取価格がそのまま継続されることとなります。
そのため、これから新規で太陽光発電設備を導入する場合と比較すると、高い売電単価で取引することが可能といえるのです。

太陽光発電設備の中古物件のデメリット

 

太陽光発電設備の中古物件にはさまざまなメリットがあることが分かりましたが、必ずしもメリットばかりとは限りません。デメリットとして考えられるポイントを3点紹介しましょう。

ランニングコストがかかる

太陽光発電設備の中古物件のなかには、老朽化が進み修理が必要な物件も少なくありません。また、実際に中古物件を取得した後も、法律によって定期的な点検・メンテナンスが義務付けられていることから、ランニングコストは必ず発生します。

あまりにも老朽化が激しく、多くの修理が必要な中古物件においては、見込まれる売電収入よりも修理やメンテナンスにかかるメンテナンスコストが増大し、十分な投資効果が得られない可能性も考えられるでしょう。

固定価格買取制度の期間が短い

中古物件では、稼働をスタートした当時の固定価格で取引できることが大きな魅力ですが、その一方で固定価格買取制度の期間が短いというデメリットもあります。

新規で導入した場合には、固定価格買取制度の期間である20年間が適用されますが、たとえば前オーナーが10年で手放した中古物件の場合には、固定価格での買取期間はあと10年しか残っていない計算になります。

固定価格買取制度の期間があとわずかの中古物件では、稼働をしたとしても十分な投資効果が得られない可能性もあるため、物件選びの際には注意が必要です。

廃棄費用も考慮しなければならない?

特に老朽化が激しい太陽光発電設備においては、設備の一部または全部の入れ替えが必要となり、それにともない廃棄手続きをとらなければなりません。
太陽光パネルは産業廃棄物に分類され、産廃処理を専門に扱う中間処理業者へ依頼する必要があります。

当然のことながら処分するにも費用がかかり、大規模な設備の入れ替えとなると処理にかかるコストも莫大です。
なお、全国各地の太陽光発電設備の老朽化にともない、2030年を目処に太陽光パネルの処分が本格化すると見込まれています。

そのため、2020年6月から、10kW以上の事業用太陽光発電のオーナーに対し、廃棄費用の積み立てが義務化されています。
これは売電料金からあらかじめ差し引かれているため、別途積み立て費用を支払う必要はありませんが、一定割合の収益が減少することに変わりはありません。

太陽光発電設備の中古物件を選ぶポイント

太陽光発電設備の中古物件を選定する際には、さまざまなデメリットや問題点が考えられることが分かりましたが、これらを解消するためにはどのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。

こちらも3つのポイントに分けて紹介します。

メンテナンスがしっかりされていたか

中古物件を選ぶ際には、必ず現地を訪問し、太陽光発電設備とその周辺の状況を確認しましょう。
このとき、適切なメンテナンスがされてきたかを見極めることが重要です。

たとえば、比較的年数が浅いにもかかわらず、設備のいたるところに汚れやサビなどが付着していたり、設備周辺に雑草や樹木が生い茂っていたりするケースもあります。
このような太陽光発電設備は、これまでも適切なメンテナンスがされてこなかった可能性が考えられるため、契約の際には慎重な判断が求められます。

保証内容を確認する

太陽光発電設備を稼働後、機器が正常に作動しなかったり、十分な発電量が確保できなかったりした場合に備えて、保証内容や条件を確認しておきましょう。
太陽光パネルのメーカー保証は10年であるケースが一般的ですが、なかにはそれ以上の保証期間へ延長できるサービスもあります。

稼働が開始してからどの程度の年数が経過し、保証期間はあと何年残っているのか、不具合が発生した際の保証範囲なども含めて漏れなく確認することが重要です。

過去にトラブルが発生していないか

太陽光発電設備は、パネルの反射や景観を損ねるなどの理由から、近隣住民とのトラブルに発展するケースがあります。

特に周辺に一戸建てやビルなどが建っている場所では、過去にトラブルが発生したことがないかを十分確認しておきましょう。
トラブルが発生していたことを認識しないまま契約してしまうと、短期間で手放したり、設備そのものを撤去せざるを得なくなることも考えられます。

中古物件の選定にあたっては、メリットとデメリットを比較しながら慎重に

 

太陽光発電設備の中古物件は、導入コストが節約できたり稼働開始までの期間を短縮できたりするなどのメリットがある一方で、ランニングコストの問題や固定価格買取制度の期間が短いなどの問題があることも事実です。

メリットとデメリットをそれぞれ比較しながら、中古物件を選ぶ際のポイントも参考にしていただき、導入に向けて慎重に検討しましょう。